体操金メダリスト・内村航平選手の母親である内村周子さん。
そして、三男一女のお子さんを全員東大理三に導いた佐藤亮子さん。
このおふたりの共著である「子どもの才能を最大限伸ばす子育て」を読みました。
一流のお子さんを育て上げたおふたりの共著というだけあって、素晴らしく参考になったので、読んだ感想をレビューしていきます!
目次
才能あふれる子供の育て方が判明!”一流”の親には共通点があった
「子どもの才能を最大限伸ばす子育て」では、全部で42のお題に沿って、内村ママ・佐藤ママおふたりの教育方針や子育てスタンスが語られています。
普通そう思いませんか?
でも、本書を読んで衝撃だったのが、内村ママと佐藤ママの子育てスタンスには驚くほど共通点が多かったんです。
活躍する分野は違えども、第一線で活躍する超一流の子供を育てる親には、ここまで似かよった点があるのかと目からうろこでした。それらのうち参考になった点や、真似したいと思った点をいくつかピックアップしていきますね。
我が子が好きで好きでしょうがない
本書全体を通じてビンビンと伝わってきたのは、内村ママも佐藤ママも、我が子がかわいくてかわいくて大好きでしょうがないということ。優先順位は常に子供が1番で、毎日100%の愛情を注いでいる様子は尊敬に値します。
本書に登場するさまざまなエピソードを読んで、「私はここまでちゃんと娘に向き合えているだろうか…」と何度も自問自答しました。
佐藤ママの語るこんな一節は特に印象に残っています。
「40歳になった子ども自身が『いまも楽しいけど、子どものころも幸せだった』と思える子育てをする」
日々子育てに追われていると、つい毎日が同じことの繰り返しのように思えてきます。
でも、子どもだっていつかは大人になるし、ひとり立ちする日が来るんですよね。
お母さんは女優であれ!決して感情的にならないこと
子育てをしていると、ついイライラしたり感情的になってキツイ言葉を浴びせてしまいそうになることってありますよね。
ですが、佐藤ママも内村ママも子供に対して感情的になって怒鳴り散らしたり、叩いたりしたことは一度もなかったそうです。
お母さんがついカッとならないために必要な準備。それは「リハーサル」です。
リハーサルとは、「こんな状況になったらこう伝えよう」とあらかじめセリフを決め、脳内で練習しておくこと。そうして準備しておけば、いざ「カッ」としたときにもそのセリフを思い出し、そのまま口にすれば否定的な言葉を吐かずに済むというわけです。
(本書より引用、佐藤ママ)
人格を否定していないか。やる気を削ぐことはないか。プライドを傷つけないか。
そして感情的になっていないか。
「『理想のお母さん』という役だったら、こう言うかな」と客観的に考えると、かける言葉がイメージしやすいと思います。
母親業は女優業、家庭は舞台、なのです。(佐藤ママ)
「お母さんは女優」という言葉にはハッとしました。
個人的な話ですが、私の母はいつも私に対して批判的で、常に非難されたり批評されたりしていました。機嫌の悪いときにはいきなり怒鳴りつけられることも多く、いつもビクビクと萎縮していました。その結果、いつも他人の顔色を窺ったり、自己肯定感もめちゃめちゃ低い大人に育ってしまったんです…。
そういう経験から見ても、親が子供に対して感情的になるのって本当にデメリットしかないんだなと実感します。
ほめると叱るのバランスは100対1。褒めて褒めて褒めまくれ!
内村ママも佐藤ママも、子どもが小さい頃から褒めて褒めて褒めまくっていたそう!
たくさん褒めてあげることで、子供は自分に自信が持てるようになるし、もっともっと頑張ろうと思えるようになるんですよね。
わたしは「ほめる」と「叱る・注意する」のバランスは100対1くらいがちょうどいいと思います。普段はどんどんほめて、自分を信じる気持ちを育んであげる。
でも、その100の積み重ねがあるからこそ、「1」の苦言が心にずしんと響くと思うんです。(内村ママ)
また、佐藤ママによる褒め方のコツも参考になりました。
はじめてできるようになったことは、「そんなことができるんだ、すごいね!」
努力してできるようになったことは、「よくがんばったね、すごいね!」
以前も同じようなことがあったときは、「●●のときもそうだったけど、本当にすごいね!」 (佐藤ママ)
単に「すごいね」と言うだけじゃなくて、ちょっとした一言をプラスアルファしてあげるという点がミソですね。
きょうだいは絶対に比べない
内村ママも佐藤ママも、きょうだいは絶対に比較してはいけない、と口を揃えます。
- きょうだいは絶対に比べない
- きょうだい仲を良くするも悪くするも母親次第
- 徹底的に「平等」「公平」に
きょうだいを平等に扱うために、上の子を「お兄ちゃん」と呼ばない、きょうだい喧嘩には親が仲裁に入り双方納得するまで言い分を聞いてあげる。徹底的にきょうだい間の平等に気を配ったからこそ、内村家も佐藤家もきょうだいは仲良しなんだとか。
上の記事でも触れていますが、私は実母からかなり露骨な姉弟差別をされて育ちました。
そのせいか、弟とは子供の頃からすごく仲が悪かったんです。
だからこそ、きょうだい間の平等は本当に大切だと身をもって実感しています。
ママ友なんていらない
内村ママも佐藤ママもママ友は要らない派。
内村ママはママ友はひとりもいなかったと明言していますし、佐藤ママも一匹狼タイプで無駄に群れるようなことは無かったそう。
忙しいお母さんは全部は選べない。優先順位を考えて(内村ママ)
ママ友づきあいって楽しいこともあるけれど、色々消耗する面もあるんですよね。ママ友に消耗している暇があるなら、子どもにしっかり向き合っていこう!と私も覚悟を決めることができました。
一流の環境づくり
おふたりとも、子供を一流にするための環境づくりには努力を惜しみませんでした。
それは、目標を現実のものとしてイメージできる場所に、子供を連れていくということ。
佐藤ママはお子さんを灘高校や東大受験指導専門塾の「鉄緑会」に通わせましたし、内村ママはお子さんが小さい頃から遠征試合や海外の合宿にも連れて行っていたそう。
一流の場所に連れていき、一流の人たちと知り合うことで、成長のための具体的なノウハウを得ることもできますし、「一流の場所で活躍する自分」を具体的にイメージできることで目標の実現する可能性もぐっと高まります。
目標を達成できるイメージが持てる「場」があるなら、そこに行く。
目標に最短距離で行ける「ルート」があれば、そこに乗っかってみる。(佐藤ママ)
おわりに。自分オリジナルの育児を追求しよう
本記事では内村ママと佐藤ママの子育てスタンスの共通点について主に取り上げました。
とはいえ気をつけたいのは、おふたりの子育てをすべてトレースする必要はないってこと!
月並みですが、子育てに正解はありません。子どもはひとりひとり違う個性があるからこそ、合う育児方法だってひとそれぞれですよね。
本書の中で佐藤ママもおっしゃっていましたが、子育てとはひとりの人間を育て上げる一大プロジェクト。だからこそ親はさまざまな情報を収集して、自分の子供にあった子育て方法を取捨選択していくことが大事です。
本書を読んで「これいいな」と思える箇所があれば、自分の育児にも取り入れてみる。
良さそうだったら続ければいいし、ダメそうだったらやめちゃえばいい。
そんな感じで気負わず楽しく子育てしていきましょう!
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